Captain's Selection

EDLIN.EXE('00 Oct.) Annotation

途中で読むのを放棄しなかった方々にとっては,自明のことなのかもしれない。

*1
NECのPC-9800シリーズの謂いであることは,特に注記を要さないと筆者は判断した。
*2
行単位で編集するエディタのことを謂うらしい。二次元的に編集できるのはスクリーンエディタ。だからSEDIT。
*3
結構メジャーだった市販のエディタ。今でもMIFES for Windowsというのがあるらしい。
*4
一世を風靡した市販のエディタ。これの違法コピー率はどのくらいだったのだろう。
*5
UNIXに標準でついているエディタ。慣れないと使いづらいのと,慣れてしまうと手放しづらいのが欠点,とか。
*6
Win95のDOS用エディタは,EDIT.EXEという名前になっていたのだった。後述するが,Win95にはEDLIN.EXEすらない。だから,もし本当に私がEDLINを使おうとしていたら,これも「コマンドまたはファイル名が違います」と言われて途方に暮れていたことだろう。
*7
電話でいうところの「おかけになった電話番号は,現在使用されていません」というやつ。ミスタイプか,そんなものは存在しないかのどちらかである場合が殆ど(パスが通っていない,というのもあるか)。ちょっと前までの,よくわからん日本語の代表例でもある。本のタイトルになったときには笑ってしまった。最近のわからない例としては「セットアップは,セットアップ手順をご案内するInstall Sheildウィザードを準備中です」というやつ。
*8
Windows 98 Mittsume-no Editionの略,と聞いているんですけれど,本当ですか?
*9
End of Fileコードの意だと思ったが,記憶が不鮮明。
*10
 これを一から説明するには,少し分量を要する。
 まず,MS-DOSでは,デバイスファイル,という考え方があり,各種機器をファイルのように扱えた,というか,今のWindowsだって扱える。拡張子なしのPRN,CON,AUXなんてファイルを作れないのはそのため。例えば,プリンタはPRNというファイル名であり,あるファイルを印刷するには,
A:\>copy temp.txt PRN
とすればいい(プリンタドライバを組み込んでおく必要がある)。
 で,conというのがconsoleというデバイスで,これが,(ぬえ)のような動きをする。出力の時にはディスプレイとなり,入力の時にはキーボードからの入力となる。だから,
C:\>copy con temp.txt
だとキーボード入力をファイルに出力するし,
C:\>copy temp.txt con
だと,ファイルの内容をディスプレイに出力することになる。
*11
これも説明すると長くなりそう。Windowsだと,[F1]キーはヘルプ,だとか,[F3]キーは検索,だとかいう常識があるけれど,これは所詮,Windowsでのお話。DOSにはDOSの仁義というものがある。
  • [F3]を押すと,一行前の行の入力をもう一度繰り返す。正確には,現在入力している文字数目以降で行末まで,であるが,何も入力されていない状態では,全部の文字が入る。前のコマンドを繰り返すときに便利。
  • [F1]を押すと,一行前の行の入力が1文字ずつ入る。
  • [F2]を押して,続けて文字キーを押すと,一行前の行の,そのキーの前の文字まで入力される。
最後のはなんか訳が分からないけれど,たとえば,「copy a:\docs\temp\readme.txt c:\mydocu~1\old\」なんて長いコマンドを打つときに間違って「copt〜」と打ってしまったとすると,当然
A:\>copt a:\docs\temp\readme.txt c:\mydocu~1\old\

'copt' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。
と言われてしまうのだが(ちなみに,このメッセージは,NT版「コマンドまたはファイル名が違います」),もう一度打ち直すのは面倒くさい。そういうときに,[F2]キーと,その間違えた「t」を打つと,
A:\>copt a:\docs\temp\readme.txt c:\mydocu~1\old\

'copt' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。

A:\>cop
まで入力される。ここで,「t」の代わりに「y」を打つと「copy」となり,更に[F3]を打つと,
A:\>copt a:\docs\temp\readme.txt c:\mydocu~1\old\

'copt' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。

A:\>copy a:\docs\temp\readme.txt c:\mydocu~1\old\
と,僅か4キーで,修正が出来てしまう。これはすばらしい。でも,Windowsのエクスプローラなら,タイプミスが起こる余地すらない,という話も。
*13
荘子にあったはず。何篇かは忘れた。役に立たないものが,実は非常に大きな役割を果たしている。例えば,地面は私の足下以外は役に立っていないけれど,なくなったら困るよね,なんていう,道家にありがちな言い方。
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